niyalistのブログ

東京大学 生産技術研究所でITと公共交通について研究している伊藤昌毅が、日々思うことや研究のことを書きます。

Apple本社からの講演も!第2回交通ジオメディアサミット開催します

ITと交通との橋渡しの場作りということで昨年開催し好評を頂いた交通ジオメディアサミットの第2回目を、2017年6月19日(月)に開催いたします。今回は「スマートフォンが作り出すモビリティを考える」というテーマを掲げ、クパチーノのApple本社の方にも講演頂く豪華プログラムを用意いたしました。是非ご参加ください!

f:id:niyalist:20160212173720j:plain

開催概要

参加申し込み: http://peatix.com/event/267132/

日時: 6月19日(月)14:00〜18:00
場所: 東京大学 駒場第2キャンパス コンベンションホール
参加費: 無料
受付: 当日受付の際は名刺を2枚お持ちください。
懇親会: あり(終了後に実費にて)

主催: 東京大学 生産技術研究所 瀬崎研究室
共催: 電子情報通信学会 ヒューマンプローブ研究会
後援: ジオメディアサミット運営チーム

交通ジオメディアサミット

IT業界にも実は、隠れ交通ファンっていませんか?鉄道やバス、タクシーを最新のIoT技術で何とかしたいと思っている方、いらっしゃいませんか?交通ジオメディアサミットは、IT分野と交通分野の架け橋となる場作りを目指して2016年に第1回を開催しました。私は、交通をもっとよくするためには、Web系のセンスを持ったITエンジニアがもっと交通分野で活躍するべきだと考え、その出会いと交流の場として、交通ジオメディアサミットを企画しています。もちろん、交通分野においても今とは違った、新しい技術に挑戦したいという方に積極的に参加頂きたく思います。本家ジオメディアサミットから引き継いで「オープン」「中立」「交流重視」をモットーに掲げておりますので、ぜひご参加の際は懇親会までお付き合いください!

講演者のご紹介

今回も、テーマに相応しい講演者に集まって頂きました。簡単にそれぞれの「みどころ」を紹介いたします。プログラムはただ今編集中なので、以下の順序は50音順です。

Ellis Verosub様

Appleのクパチーノ本社でMaps Transit部門の責任者を務めていらっしゃいます。Appleの方にこのようなコミュニティイベントで講演頂けるのは大変珍しく、貴重なチャンスです。Appleの地図アプリは、登場直後は批判も多かったですが、その後かなり改良されており、今も続々と機能が追加されています。今回は、日本でも昨年サービスが始まった公共交通の乗換案内に関する話を伺います。今回はWWDC2017の直後なので、新機能についても伺えるかもしれません。なお、ご本人は鉄オタだという未確認の事前情報を得ていますので、言葉は通じなくてもフィーリングは完璧のはずです。Ellisさんの昨年のWWDC2016の講演Appleの開発者向けページで公開されています。

f:id:niyalist:20170605030318p:plain:w450

通訳はありませんが、ゆっくりとお話し頂けるとのこと、またコミュニティベースの翻訳サポートを計画しておりますので、日本語でもお話の概要は理解出来ると思います。逆に、Ellisさんには専属の通訳(日→英)を付けますので、日本での発表がそのまま世界に繋がるチャンスになるかもしれません!

伊藤 昌毅(東京大学 生産技術研究所)

私は公共交通オープンデータのお話をします。第1回の交通ジオメディアサミットで大きなテーマとなった路線バスのデータについてですが、それがひとつのきっかけとなり、今年3月に国交省から「標準的なバス情報フォーマット」が発表され、地方のバス事業者が、時刻表などのデータをオープンデータとして整備しようという気運がにわかに高まっています。そんな話を中心に、日本と世界、都市と地方での公共交通オープンデータを巡る最新状況を発表いたします。

株式会社ナビタイムジャパン 担当者様

株式会社ナビタイムジャパンで電車混雑予測を担当する方に、サービスだけでなく裏で何が動いているのかなどを紹介して頂きます。現在ナビタイムでは、首都圏の電車1本1本がどれほど混雑するか、時刻表の分析や一駅一駅での実地調査、様々なビッグデータを組み合わせて高度に予測し乗換案内に反映させています。朝の時間でも1本ずらせば意外と空いている電車があったりもする。それを見つけ出す乗換検索が出来るのです。日本の通勤ラッシュならではのこのサービスについてとことん伺いたいと思っています。

f:id:niyalist:20170605024320p:plain:w360

川島 和澄 様(オギクボ開発株式会社)

AndroidやiPadで動作する4次元鉄道地図を開発している川島さんです。駅の3次元立体地図を拡大縮小ぐるぐるだけでも気持ちいいのに、そこには電車も走っていて、時間軸までぐるぐるです。私の甥っ子も夢中で、写真まで撮ろうとしています。電車は1両1両が描画され、カーブやポイントを通過するときの動きまでリアル、しかも好きなように時間を操れます。見てるだけで気持ちがいい、技術的にもすごいこのアプリの話を存分伺いたいと思います。

f:id:niyalist:20170426154320j:plain:w550

高野 孝一 様(Sujiya Systems)

第1回交通ジオメディアサミットで「その筋屋」という自作のバスダイヤ編成ソフトについてショートプレゼンして頂き、わずか5分ながら会場が釘付けとなった高野さんに、今度は通常の尺のプレゼンをお願いいたしました。岡山県の宇野バスとのコラボで進化を続ける「その筋屋」ですが、あれから1年で、更に成長を遂げました。超高機能で見た目も楽しいダイヤ編成ソフトにバスロケ機能が加わり、Webページからバスの位置を見れるだけでなく、Google Mapsから検索したときには、バスの遅れまで考慮した経路探索が実現しています。今年3月に国交省が発表した「標準的なバス情報フォーマット」にも早速対応。この先どこまで進化するのか、目が離せません。

司 隆 様(慶應義塾大学 バス行列研究家)

現役の慶應義塾大学SFCの大学生にして、バスの待ち行列の専門家です。多いときには数百メートルにもなる大学行きのバスの待ち行列を、毎朝駅で観察し、その列の発生から解消まで記録しながら、解決策が見つけられないか探っています。最近では、日本全国バスの待ち行列があると聞けば繰り出し、その様子を調べているようです。恐らく日本唯一のバス待ち行列の専門家から、最新の研究成果を伺いましょう!

togetter.com

寺田 真介様(株式会社tritrue)

Patheeという独自の空間検索サービスを作っている寺田さんに、サービスや技術、このサービスが人の移動にもたらすインパクトなどをお話し頂きます。場所の検索は地図アプリで十分だと思っていませんか?でも本当に検索したいのは、店の名前や種別だけではなく、中で売っているものだったり、とにかく座れるところだったりしますよね。Patheeは、場所の深い意味を理解し検索出来る空間検索エンジンを備えた場所検索サービスです。このレベルで場所を検索出来るようになったときに人々のモビリティがどのように変わってゆくのか、一緒に考えてゆきましょう!

f:id:niyalist:20170605024630p:plain:w360

さらに!

更にこれに加えて、「スマートフォンが作り出すモビリティを考える」というテーマに相応しい方に講演を依頼しております。プログラムのアップデートをお待ちください!

ライトニングトークの募集

ただ参加するだけでなく、自分も何かを発表したいという方もいらっしゃると思います。今回は、5分間のライトニングトーク(ショートプレゼンテーション)を募集しておりますので、我こそは、という方は参加登録に加えて「ライトニングトーク応募フォーム」にて是非登録ください。締切は6月13日(火)ですが、なるべく早めに登録頂けるとありがたいです。

ハッシュタグ(#gms_2017)

交通ジオメディアサミットに関わる最新情報は、Twitterハッシュタグ #gms_2017 にて案内します。ぜひ皆様も、このハッシュタグを付けてイベントを盛り上げてください!